太らない食生活でダイエットいらずの人生に

太らない食生活を送るには、太りやすい食品を理解する必要があります。ここでは無理のない食生活で太らないようにするための知識を学べます。

大体の食品には「栄養成分表示」が記載されています。(外食では栄養成分表示は無いので「(料理名) 脂質 糖質」で検索して大体の感覚を掴むようにしましょう。)このページの内容を理解する事で、栄養成分表示からどれだけ脂肪が蓄積されるのか正しく把握できるようになります。

栄養成分表示で注目すべきは「脂質」と「炭水化物(糖質)」です。

突然ですがここで問題です。同じ量の脂質と糖質では、どちらの方がどのくらい太りやすいでしょうか?

その答えを知る事が太りづらい食生活への一歩となります。

📌 同じ量の糖分と脂肪分、どちらが太りやすい?

結論から言うと、「脂肪になりやすいのは脂肪分」だが、「太りやすいかどうかは摂取カロリーと代謝のバランス次第」 です。


1️⃣ エネルギー(カロリー)比較

食品の三大栄養素のカロリーは以下の通りです。

栄養素1gあたりのカロリー
糖質(炭水化物)4kcal
脂質9kcal
タンパク質4kcal

同じ1gでも、脂質のカロリーは糖質の2倍以上あるため、単純にカロリーだけで比較すれば、脂肪分の方が太りやすい ことになります。


2️⃣ 体脂肪への変換効率

エネルギーとして使われなかった糖や脂質は、体脂肪として蓄えられます
しかし、それぞれ体脂肪になるまでの変換のしやすさが違います。

脂質 → 体脂肪になりやすい(効率約98%)

  • 摂取した脂質は ほぼそのまま体脂肪に蓄えられる
  • 消費エネルギーがほとんどかからない(ほぼダイレクトに蓄積)。

糖質 → 体脂肪になりにくい(変換効率約30%)

  • まずエネルギーとして使われる(運動や基礎代謝で消費)。
  • 余った分は 肝臓や筋肉に「グリコーゲン」として貯蔵(最大約500g)。
  • それでも余った場合、脂肪に変換されるが、その効率は低い。

💡つまり…

  • 脂質はほぼ100%体脂肪に変換される
  • 糖質は脂肪に変換される前に消費されるため、すぐに脂肪になりにくい

3️⃣ インスリンと脂肪の関係

糖質を摂取すると、血糖値が上昇し、それを下げるためにインスリンが分泌されます。
このインスリンには、脂肪の合成を促進し、脂肪の分解を抑制する働きがあります。

➡ つまり、「糖質+脂質」を一緒に摂ると、脂肪が溜まりやすい!
特に、高GI(血糖値を急激に上げる)な糖質と脂質の組み合わせ(ドーナツ、ポテトチップス、ケーキなど)は、インスリンの影響で脂肪蓄積が加速します。


📌 まとめ

比較項目糖質脂質
1gあたりのカロリー4kcal9kcal
体脂肪への変換率約30%約98%
すぐエネルギーとして使われる?×(貯蔵されやすい)
インスリン分泌(脂肪合成促進)強い弱い
太りやすいか?単体なら比較的太りにくいが、脂質と組み合わせると危険単体でも脂肪になりやすい

💡 結論

  • 脂肪分はそのまま体脂肪になりやすい(変換効率が高い)。
  • 糖質はすぐにエネルギーとして消費されるが、余ると脂肪になりうる。
  • 「糖質+脂質」の組み合わせが最も太りやすい(インスリンの影響)。

📢 太らないためには、「カロリー全体を抑える」「糖質と脂質の過剰摂取を避ける」ことが重要!

まとめ

同じ量の脂質と糖質では、脂質の方が三倍も脂肪になります。「糖質制限ダイエット」という言葉があるので糖質の方が太りやすい、または、同程度と考えていた方も少なくないのではないでしょうか。

脂質10g・糖質10gの食品の場合、概ね10g(脂質)+3g(糖質の1/3)で13g程度が脂肪になると考えていいでしょう。(もちろん体質や条件で前後しますが、ざっくりそのくらいだと考えていいです)

「脂質+糖質の1/3」の計算式を覚えておきましょう。そうすれば栄養成分表示を見て、その食品を食べるとどれだけ脂肪になるか分かるようになります。(食物繊維は分類上は炭水化物・糖質ですが、体内で全く吸収されないので計算からは除外して下さい。)

デザート類でいうと、圧倒的にクリーム系のデザートが脂質を多く含む為、日常的に大量摂取する事は避けた方がいいでしょう。逆に脂質を含まないゼリー系などは太りづらい事になります。

飲み物でいうと、乳製品は脂質が高いものが多いので日常的に飲む場合は注意が必要です。乳製品でも低脂肪のものがあるので、日常的に飲むものは無理の無い範囲で低脂肪に置き換えていくといいでしょう。

その他に脂質が多いものとしては、脂身の多い部位の牛肉・豚肉、鶏皮、揚げ物、ラーメン、チョコレート、ナッツ類、ポテトチップス、油を多用した中華料理などが挙げられます。

カレーのルーは脂質を20~30%も含むなど、想像以上に脂質が高い料理もあるため、気になる料理があれば「(料理名) 脂質」でググるといいでしょう。(カレーやシチューなど液状に近い料理で味が濃いものは、味的に脂質が多く含まれている事がわかりづらい料理もあるので注意が必要です。)

多くの人が暑い季節より寒い季節の方が太りやすくなる傾向にありますが、それは生物的に正常です。遺伝子上、寒い季節は食材が確保しづらいと刷り込まれているので体脂肪を蓄えようとして脂質の高い食材を優先的に食べようとします。結果、寒い季節は無意識にこってりした料理を好んで食べる傾向になるため太りやすくなります。

加齢とともに代謝が落ち、どんどん太りやすい体質になっていきますが、食生活を少しずつ低脂肪にスライドさせていく事で代謝の減少による太りやすさを帳消しにする事も可能です。

とはいえ、体重を維持する程度なら無理して極端に脂質を減らす必要はありません。何が食べたいか考えた時に、こってりしたものが食べたい、あっさりしたものが食べたい、何でもいいやという時があると思います。何でもいいやという時だけでも意識的に脂質の少ないものをチョイスすれば無駄太りは多少回避できます。

例えば、普段からコンビニのスイーツを間食として食べる事が多い人は、その一部をスーパーなどで売っている果物に置き換えるだけでもストレス無く日々の脂質の摂取を減らす事ができます。オレンジなどの柑橘系はビタミンCやクエン酸、食物繊維が多く、低カロリーの割には満足度が高くオススメです。

ただし、脂質を減らした分、今まで以上に糖質の摂取が増えるような食生活になると糖尿病などのリスクが増すので注意しましょう。脂質が少ないからといってうどんを毎日食べるなどもっての外です。偏った食生活は避け、バランスの良い食事を心掛けましょう。

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