”責任”は深刻なストレスの原因
責任はストレス
ストレスの原因は、人間関係、環境、体調など様々です。その中でも今回は”責任”によって生じるストレスについてアドバイスします。
まずは、責任の生じる行動がストレスに直結するという事を理解して下さい。当たり前の事のようですが、具体的にどういった行動や条件で強く責任を感じるかまではしっかり認識している人は少ないです。特に対人の場合、相手次第でその責任の感じ方は大きく変化します。
極端な話、ペットと接している時に責任感を抱く人はいないでしょう。だからこそ癒されるのです。また、だらしない・抜けていると思っている相手に対しても責任感を抱く事はあまりありません。逆に、相手が自分より立場が上だったり能力的に高かったりすると責任を強く感じる傾向にあります。家庭内でも露骨に上下関係がある場合は注意が必要です。
責任によって生じるストレスはかなり深刻です。特に継続的な責任は、数あるストレスの中でも1~2位を争うほど深刻です。精神病の原因になったり、自殺の原因になったり、最悪の結末にも繋がりかねないものです。
責任によるストレスを避けるには、責任の生じる行動を回避するか、その行動に極力責任を感じないようにする他にありません。
”責任”を上手くコントロールできるようになれば、ストレスから自分を守る事ができ、延いては人生にとって大きなアドバンテージになります。
責任は相手がいるから生じる
責任は極一部の例外を除けば相手がいてこそ生じるものです。
完全に一人なら責任を感じる事はまずありません。しかし、人は一人で生きていく事は困難です。つまり、責任から完全に逃れる術は無いといえます。
要はバランスです。ずっと走り続けられる人はいないように、ずっと責任を背負って生きていくのもまた困難なのです。休憩は必要です。
対人であっても責任とは無縁の関係があります。可能であれば、そういう人間関係のコミュニティはいくつか築いておいた方がいいでしょう。家族がそういう関係であれば家庭内では責任から解放されるという点では理想的なのですが、それはかなり難しいというかほぼ不可能です。同じ財布を使っていれば尚更です。稼ぎやお金の使い方などで責任が生じてきます。子供がいても責任は生じます。
ただし、一緒に住む家族にあまり責任を感じさせない接し方というのはあります。要は、不必要にプレッシャーをかけない事です。支えられているという感謝の気持ちより、プレッシャーを受けて負担に感じる気持ちの方が上回れば家庭は崩壊します。
どれだけ理解のある家族でも家庭で完全に無責任になれる事は有り得ません。人として、そうなるべきでもありません。よって、責任から逃れて休憩するには、意図的にその為の時間を作る必要があります。その時間が自然と生活に組み込まれている人は問題ありません。そうでない人は注意が必要です。
今の生活に責任から解放される時間が存在していない場合は要注意です。対人の生じない完全に一人の時間を作ったり、責任とは無縁のコミュニティで過ごしたり、責任から逃れて休憩する時間を作る事を意識してみて下さい。同居する家族がいるならその理解を得ましょう。
自信を持つ
先述しましたが、責任の感じ方は相手次第です。相手が自分より立場が上だったり能力的に優れていたりする場合、人は責任を強く感じる傾向にあります。つまり、自分に自信を持てば持つほど相手との心理的な格差が狭まり、責任感によるストレスを軽減できるのです。
自信と責任のストレスが関係している事を理解している人は殆どいないでしょう。これを理解すれば自信を持つ事が如何に重要か分かります。日本では「自信家」という言葉は悪い意味で使われる事も多い為、実力以上の自信を持つ事に対して抵抗を感じる人も多いでしょう。
断言していいです。自信はストレスから身を守る鎧です。控えめの自信の方が奥ゆかしいとか美徳だとか、そんな事をいって自信を持たない事を正当化してはいけません。自信を持つ習慣を身に付けて自分の心を守って下さい。奥ゆかしさとか美徳などは心に余裕ができてからいくらでも追及して下さい。
自信過剰だろうと実力相応だろうと自信を持っている人と、能力はほぼ互角だが自信が無い人に同じ作業をさせた場合、前者の方がストレスが少なくこなせるので結果としてパフォーマンスも高くなる事が多いでしょう。
意識的に自信を持つのは難しい事です。しかし、考えてみて下さい。「ストレスを減らす事」と「自信を持つ事」はどちらが困難でしょうか。ストレスは外的な要因も大きいですが、自信を持つのは自分の中だけで解決できるものです。ストレスの原因を直接的に減らすより、自信を持つ方がよっぽど簡単だと思いませんか。
ここまで理解すれば自信を持つ事の重要性が理解できたと思います。これは自分だけでなく、相手に対してもいえる事です。人は適切に褒められる事で自信を持ちます。自信を持ってもらう事でストレス耐性が強化されます。あなたの振る舞い一つで相手のストレスをコントロールできるのです。
喜ばす為だけに褒めるのではありません。自信を持たせてストレスに強くなってもらう為にも褒めるのです。適当に褒めても意味がありません。本当によくやったと思った時こそ素直に褒めてあげる事が重要なのです。
余裕があれば、自分だけでなく周囲の人のストレスも減らして下さい。それは巡り巡って、あなたの人生を今よりも豊かにします。
死ぬよりはマシ
考え方次第で責任によるストレスの感じ方が変わってくる事はご理解頂けたかと思います。
”責任”というものはあなたの頭の中で感じているだけのもので、他人からすればあなたが責任を感じているかどうかより、あなたがどういった行動を取るかの方が重要です。
度が過ぎる責任感はストレスで息が詰まり、行動にすら悪影響を与えかねません。無責任になれとは言いませんが、まずは必要以上に責任を感じる事を改めましょう。
極論、死んだら責任を果たす事はできません。生きていて日々、仕事なり家事なりしているだけで一定の責任は果たしているのです。死ぬよりは責任を果たせているのです。死ぬよりマシです。
”責任”というストレスで押し潰されそうになっている人は、「死ぬよりマシ」くらい極端な考え方をした方がいいかも知れません。
考え方一つで責任の負担は軽くも重くもなるのです。
責任を避ける
もし、あなたが既に大きなストレスを抱えていると自覚しているならば、新たに責任を感じる行動を取る事は極力避けるようにしましょう。もちろん、何かしら得るものがあるのなら、その得るものと責任によるストレスを秤にかけて、やるべきかやめるべきか判断しましょう。
大切なのは、自分のキャパシティ(許容範囲)を理解する事です。限界を超えてしまうと本領を発揮できず、あなたにとっても周りの人にとっても良い結果にならない事が多いです。
責任は多すぎても少なすぎても人を駄目にします。自分の許容範囲を知り、上限を越えないよう心掛けましょう。
最終手段は止める事
どうしても責任によるストレスから逃れられなくて、既に精神の限界を超えている場合、もうその行動をやめるしかありません。限界を超えた時はその選択肢すら見えなくなる人も多いようです。死ぬくらい苦しいなら勇気を出してやめましょう。あなたにしかその決断はできないのです。
最後に
責任がストレスに直結すると自覚するだけでも、ある程度は自身で対策を取れるようになります。それを踏まえて、あなたにとってどういった行動がストレスになるのか一度考えてみて下さい。
物事によっては同じ行動を取るにしても自身への責任の負担を減らす事が可能な場合もあります。失敗したパータンを想定して事前に予防線を張っておく感じです。政治家がよく秘書のせいにするのも一種のそれです。(例えがめちゃくちゃ悪いですが。)
また、何かを達成しようとする時、できなかったとしても許してもらえる土壌を作っておく事も大事です。完璧を目指さなくていいのです。その代わり、相手に対しても完璧を求めないようにしましょう。完璧を目指さない、完璧を求めない。これだけで責任の負担はかなり軽減されるはずです。
ではでは。