絶対に眠れる!春田式睡眠術 パート1

人生の三分の一ほどを占める睡眠の質は、人生そのものに大きく影響を与えるといっても過言ではありません。日々睡眠不足の人と、毎日しっかり睡眠が取れている人ではパフォーマンスに大きな差が出ます。

今回は、二十年近く睡眠について研究を続けた弊社代表の春田氏が考案した睡眠術を簡単に重要な点のみ紹介します。春田氏自身、超重度の不眠体質で長年寝付きの悪さに悩まされてきたようです。

尚、春田氏は市販の睡眠導入剤はまったく効かない体質です。少しだるくなるが眠るには至らず、次の日にだるさだけが残るとの事です。病院で処方される睡眠薬に依存する危険性も身近な人の実体験により人一倍理解しているので、そういった薬も一切飲んでいないようです。

日本では約三割の人が不眠症の疑いが強く、約二割が少し不眠症の気があると、約三千人ほどの就労世代を対象とした大規模アンケートの結果で出ています。睡眠にまったく問題を感じていない人は実に全体の半分しかいません。

就労世代の睡眠実態調査結果報告 出典:全国健康保険協会

下記のアンケート結果はアメリカ人を対象としたものですが、アメリカでも日本とそこまで大差の無い結果である事が分かります。

出典:Helsestart

「寝付きづらさを感じる頻度は?」の問いに「Never(無い)」がまったく問題を感じていない人で、反時計回りに深刻度が増していき「Every night(毎晩)」が最も深刻な人となります。

上記データから、睡眠の問題を抱えている人が多いのは、神経質そうなイメージのある日本人だけでは無い事が分かります。睡眠問題は正に全世界・全人類共通の課題なのです。

今回の記事では日々の寝付きを良くし、眠りの質を向上させるための睡眠術を教授します。難しい内容では無く、誰でも今日から実践できる当ブログオリジナルの睡眠術です。

睡眠を上手くコントロールして、高パフォーマンスな人生を送りましょう。

手順の要約

春田式睡眠術の手順は要約すると下記の通りです。

  1. 眠気を感じてから目を閉じる
  2. リラックス状態になる

では、手順の詳細を一つ一つ解説していきます。

眠気を感じてから目を閉じる

眠気が無くても目を閉じれば自然と眠れる人はいますが、そういう人はこの記事を読んでいないでしょう。

基本的に、睡眠障害を抱えている人・不眠気味の人は眠くないのに寝る事はできません。スイッチの切り替えができない、思考が止まらないなど、何かしらの理由で目を閉じただけでは眠る事ができません。

眠気とは脳の疲労です。脳を疲れさせる事が眠りに直結します。脳を疲れさせる方法はいくつかあります。思考する事もその一つです。考え事をすれば脳が疲れるのは当然です。

あまり実感が無い人も多いかも知れませんが、思考だけで無く、五感も脳の処理を要します。ご存知の通り、五感は嗅覚、味覚、触覚、聴覚、視覚です。中でも視覚は脳に最も処理能力を要するものです。コンピューターでもグラフィック処理はかなり負荷が高いように、人間の脳も同じです。目を開けている事自体が脳に大きな負荷を与えて脳を疲れさせるのです。

目を閉じて視覚を停止すると、脳の最大級の負荷要素を排除してしまう事になります。つまり、目を閉じると脳があまり疲れなくなります。眠気を感じる前に目を閉じるのは眠りから遠ざかる行為と心得ましょう。

眠りたいならまずは目を閉じるというのは、ごく一般的で自然な行為です。しかし、眠くないのに目を閉じる行為は脳が疲れる事を妨げるので、睡眠を目的とした行為とは相反します。特に、眠気が無ければ絶対に眠れない人にとって、眠気が無いのに目を閉じるという行為は初手から致命的な過ちを犯しています。

目を閉じても眠っていなければ少しずつ脳は疲れていきますが、目を開けている時より圧倒的に疲れづらくなります。最悪なのは、目を閉じて半分寝かかった状態になると脳はやや回復し始めるので、脳が疲れる速度と脳が回復する速度が均衡になってしまうと、半分寝ていて半分起きている半寝状態が維持されかねません。その状態のまま起床時間を迎えると、最悪なコンディションで一日を過ごす事になります。半寝状態になるくらいなら、睡眠時間が短くてもしっかり寝た方がまだ疲れは取れます。

眠気が無ければ寝付けない人は、目を閉じたい気持ちをぐっと堪えて、眠気を感じるまで目を閉じないように心掛けましょう。その結果、最悪、朝まで眠気が訪れずに眠れなかった場合は、目を閉じてもどうせ眠れなかったと割り切りましょう。恐らく、次の日は疲れてよく眠れる事でしょう。眠くなるまで脳を疲れさせる習慣を付ける事でそういった眠れない日は徐々に無くなっていきます。

目を開けている時間の過ごし方は自由です。眠気が飛ぶような行為は避けて、眠気が訪れるまで好きな事をして過ごしましょう。何をしていればそのうち眠くなるか、何をすると眠くならないかは人それぞれなので、ご自身の経験に基づき決めて下さい。

視覚だけでなく、人の声を聴くなど聴覚を必要とする行為だと更に脳が疲れやすくなります。例えば、ドラマ・映画・アニメ・YouTubeの視聴、フルボイスの読み物ゲームなどです。色々と試して自分なりの候補をいくつか決めておくといいでしょう。

リラックス状態になる

眠気を感じて目を閉じたなら、次に必要なのはリラックス状態になる事です。

普通の人は疲れていれば横になるだけで自然とリラックス状態になるので、あまりリラックス状態を意識する必要はありません。しかし、不眠気味の人は横になっても何かしらの要因で大なり小なり緊張状態になっているので上手く眠る事ができません。緊張状態になる原因としては、考え事や悩み事だったり、寝なくてはいけないというプレッシャーだったり、人それぞれです。

リラックス状態に持っていく方法は真に寝付きの悪い人にとって相当な難問で、春田式睡眠術を提案した春田氏もその手段を編み出すのに何年も掛かってかなり難儀したようです。恐らく、人によってリラックス状態にもっていく最良の手段は異なると考えられるので、ここでは多くの人にとって有効と思われる汎用的な一つのイメージを紹介します。

ここで紹介するのはあくまでも一例なので、ご自身でリラックス状態にもっていくもっと最適なイメージが思い付くようであればそちらで実践して下さい。(もし、リラックス状態になるのに適したイメージが他にもあるようでしたら、コメント欄に残して頂ければ幸いです。)

では、春田式のリラックス状態に移行する手順を紹介します。

まず、前準備として、うつ伏せになっても心地よい柔らかい枕を用意して下さい。頭を乗せたら理想の高さまでしっかり沈みこんで包まれるような感覚になる枕が最適です。硬めの枕や底付き感のある枕は良くありません。高価な枕ほど良いという事も一切ありません。ふかふかのポリエステル綿が詰まった枕が安価で寝心地が良いのでお薦めです。(春田氏は頭が大きく重い為に一つのふかふかな枕では底付きしてしまうので、大きな枕カバー(50×70cm)にふかふか枕を二つ詰め込んでいるようです。頭の重さで最適な枕は変わります。)

頭部の枕だけではうつ伏せがどうもしっくりこないという場合は、肩や胸あたりに柔らかい枕を敷いて下さい。要するに、抱き枕のようなものです。首が向いている方向の肩や胸を少し持ち上げた方が首への負担が少なくなります。また、肩部に敷く事によって、胸の圧迫も軽減する事ができます。

枕の準備が整いましたらいよいよ実践です。眠気を感じたら、目を閉じてうつ伏せになって下さい。うつ伏せになったらマッサージを受けているイメージをして下さい。そのイメージをすれば多くの人は、自然と体の力は抜けて、思考も止まると思います。マッサージのイメージはあくまでも一例ですが、体の力を抜いて思考を止める最良のイメージの一つだと思います。

マッサージのイメージで上手くいかない場合は、他のイメージで試行錯誤して下さい。うつ伏せに拘る必要もありません。心地の良いイメージができる姿勢なら、仰向けでも横向きでも構いません。重要なのは、体の力が抜けるイメージ、思考が停止するイメージです。

もし上手く寝付けなければ、目を開けて最初からやり直しましょう。焦らずに時間を気にせずのんびりと実践するのが結果として最短のルートとなるでしょう。

寝付きの良さで睡眠の質はほぼ決まります。要は、眠りに落ちる速度がそのまんま眠りの深さに直結するのです。目を閉じてから短時間で眠りに付く事は、即ち、良質な睡眠をもたらすという事です。寝付きが悪いのに、粘って寝ようとしても良質な睡眠は得られません。どうしても寝付きが悪ければ眠気不足であると潔く諦めて、目を開けて最初からやり直した方がいいでしょう。

うつ伏せで寝ても、普通の人は寝付いて間もなくして無意識で仰向けなど別の姿勢になります。もし、途中で目が覚めた時にうつ伏せのままの人は、薬やアルコールのせいか、極度のコリや腰痛など体の問題か、寝具が狭い硬いなど環境に問題があるかです。適度に寝返りを打たないと血行不良や疲労が回復しない原因になります。寝付きの悪さとは別の問題となりますので、原因を特定して改善して下さい。

最後に

手段だけで無く、その手段が何故効果的なのか理解する事も重要なので長々と説明しましたが、一度理解してしまえば手順は簡単です。眠くなったら目を閉じ、リラックス状態になるイメージをするだけです。

聞いてしまえば単純な内容ですが、春田氏はこの単純な睡眠術に至るまでに気の遠くなるほど様々な試行錯誤を二十年近く繰り返したようです。軽く運動をする、体操をする、シャワーを浴びてリラックスする、アロマなどでリラックスする、瞑想する、何か聴きながら寝る、何か飲んでから寝る、体を温める、逆に体を冷やす…などなど。自己流も含め、巷でいわれるものは全て試したとの事です。普通の人には多少効果があるのかも知れませんが、春田氏ほどの睡眠障害だと毎日安定した効果は得られないようです。

眠るための方法自体に負担があったり、手間がかかったりするものは一生継続するのは困難です。よく想像してみて下さい。巷で話題の手段は本当に一生続けられる内容でしょうか。最初は良くても徐々に飽きてきたり、負担になってきたりする内容だと、そのストレスが眠りの妨げにもなりかねません。肉体的にも心理的にも、更には金銭的にも一切負担が無く、毎日続ける事ができて飽きる事とは無縁の方法で無いと意味がありません。それを突き詰めた結果、単純な手段になるのは至極真っ当といえます。

睡眠の課題に関しては恐らく人類の永遠のテーマだと思いますので、ここに書いた内容だけで全て解決するほど甘いテーマではありません。精神状態はもちろん、寝具や騒音などの環境も大きく影響してくるでしょう。個人個人で抱えている問題も異なり、解決策も千差万別です。難しいテーマですが、悩んでいる人の割合や人生に与える影響の大きさを考えると、「人生を豊かにする」をモットーとした当ブログとしては今後も最優先で扱っていきたいテーマです。

睡眠は人生を左右するといっても過言ではありません。しかし、私達はより良い睡眠を取る手段を学校教育で学ぶ事はありません。睡眠障害を抱えていない人はそれで構わないでしょうが、睡眠障害を抱えている人は対策を知らなければ一生を棒に振りかねない問題です。個々が試行錯誤して解決に至るには睡眠障害の問題はあまりにも深く難題です。

人類が睡眠問題を打破するには、極度の睡眠障害を抱えた人が何十年も試行錯誤してその情報を共有していく必要があると思います。睡眠問題は人生を左右するほど大きな問題なのに、未だに明確な答えが見つかっていない問題の一つです。現在、春田氏はその難問に個人で挑んでいますが、同じ問題を抱えた多くの人との情報共有を望んでいます。試された睡眠術の成功・失敗談などあればコメント欄に残して頂ければ幸いです。

睡眠問題という超難問を扱う上で、この記事の「絶対に眠れる」なんてタイトルは流石に大袈裟なのは百も承知なのですが、睡眠は思い込みや暗示も重要な要素なので意図して誇大表現を用いた次第です。目を引かせるためではありません。どうせ実践するなら半信半疑では無く一度信じて春田式睡眠術を試してもらいたいという想いからです。

この睡眠術で一人でも多くの人が睡眠障害を克服する足掛かりになれば幸いです。

ではでは。